ADRA Japan 「ラオス便り」

木曜日, 1月 24, 2008

北風と太陽

昨日は、見たことも会ったこともないラオス人(ルアンナムタ県の農林局の局長カムレック)に腹を立てた。正確に言えば、彼のMOUのコメントに腹を立てた。腹をたてからといって、何かを破壊したわけでもなく、愚痴を言ったわけでもなく、自分の心のなかでぷち爆弾を爆発させてみただけの小さな怒りであった。比較的短気な私も、ラオスにきてからは少し穏やかなわたしになりつつあった。とはいえ、自分ではどうにもならない事態に、腹が立ってしまったのだと思う。

そんなぷりぷり、ドナーとラオス政府の間でびっよーんとしている私に気づいたのか、今日ADRAの上司S子さんからイソップ物語の【北風と太陽】が書かれたメールが届いた。

S子さん、一部抜粋させていただきます。
【私の交渉のモットーは、まず「北風と太陽」。すなわち「押してだめなら引いてみろ」。「北風と太陽」は有名なイソップ物語だから知ってるよね。相手を尊重しながら、交渉することは大切です。こちらの言い分だけを!!!みたいな交渉をしていたら、いつまでたっても平行線だもんね。】
最後にはこう書かれていました。
【最後に。。。なによりも忘れちゃいけないのは、このプロジェクトは誰のものかということです。私はADRAのものでも、JICAのものでも、ラオス行政のものでもないと思っています。このプロジェクトは、プロジェクトに参加する村の人たち1人1人のものです。】そうなんだよね、忘れかけていた・・、この言葉。

さあ、もうちょっとがんばろう!と心に誓ったと共に、そうなんだ、村の人々が快く参加してくれる、村の人々に歓迎される事業を実施するために、ここは乗り切ろうと強く思いました。

ちなみに、今は、農林省(農林局、農林事務所)の意見、外務省の意見、ドナーの意見をまとめて、MOUの改訂版(ただいま改訂版3を作成中)を作成している最中です。